胃炎、肝機能障害
2015年5月27日 / ☆院長のブログ
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2015年5月22日 / ☆小鳥の病気
副鼻腔炎は鼻腔と眼の間の空洞(副鼻腔)におきた炎症です。
原因
ビタミンAの不足や免疫力の低下によって、副鼻腔内に細菌、ウイルス、クラミジア、マイコプラズマや寄生虫が感染して起こります。鼻炎から進行して副鼻腔炎になることが多いです。
症状
鼻炎が併発していない時はクシャミや鼻汁がなく早期発見が困難です。病状が進行して、涙目や目のはれなど、目の異常で見つかることが多いです。放置すると副鼻腔内に膿がたまって顔がはれることがあります。また呼吸困難のためにとテールボビングがみられる場合があります。
診断
上記の症状に併せて、鼻腔(副鼻腔)洗浄液の培養や遺伝子検査を行って、病原体を検索します。寄生虫(トリコモナス)感染が原因の場合は、そのう液の検査で診断が可能です。
治療
検査結果によって、抗菌剤や抗真菌剤を注射、内服または局所投与します。原因がはっきりしない場合にはこれらの薬剤を試験的に投与することがあります。副鼻腔内に膿や壊死産物が貯留している場合には切開してこれらを除去し洗浄を行います。トリコモナス感染が原因の場合には抗原虫薬を投与します。
©みやぎ小鳥のクリニック
*本解説は、下記の参考文献および当院での実績を基に構成・編集したもので す。出典表記のない図、写真はすべて当院オリジナルです。
【参考文献】
・小嶋篤史著「コンパニオンバードの病気百科」(誠文堂新光社)
・海老沢和荘著「実践的な鳥の臨床」NJK2002-2007(ピージェイシー)
・Harrison-Lightfoot著「Clinical Avian Medicine VolumeⅠ-Ⅱ」
2015年5月22日 / ☆小鳥の病気
結膜は、白目とまぶたの裏側の粘膜です。鳥はいろいろな原因で結膜に炎症をおこすことがあります。
原因
結膜炎の原因は、感染性、アレルギー性、外傷性が考えられます。
感染性は、一般的な細菌の他、マイコプラズマやクラミジア等の病原体の感染が原因となります。特にオカメインコではマイコプラズマによる結膜炎がよくみられます。鳥類のアレルギー反応は解明されていませんが、強い季節性や年周期性がみられるときは鑑別のひとつとして考慮します。外傷性で多いのは、他の鳥とのケンカです。
症状
目が半開きになったり、涙が多くなったりします。
診断
結膜炎の診断自体は難しくありませんが、原因を調べるために、培養や遺伝子検査によって感染症の有無を調べることがあります。
治療
いずれの原因でも、一般的な治療は、抗菌薬や消炎剤の目ぐすりや飲み薬を使用します。鳥への目ぐすりは慣れないと難しいのですが、使えれば効果が高いので、可能な限り試みます。目ぐすりがしみたり、性格によっては目ぐすりの後に目をこすったり、ひっかいたりすることがあるので、よく観察します。
©みやぎ小鳥のクリニック
*本解説は、下記の参考文献および当院での実績を基に構成・編集したもので す。出典表記のない図、写真はすべて当院オリジナルです。
【参考文献】
・小嶋篤史著「コンパニオンバードの病気百科」(誠文堂新光社)
・海老沢和荘著「実践的な鳥の臨床」NJK2002-2007(ピージェイシー)
・Harrison-Lightfoot著「Clinical Avian Medicine VolumeⅠ-Ⅱ」
2015年5月22日 / ☆小鳥の病気
小鳥の精巣はお腹の中の背中側に左右2つあります。他の臓器と同じように高齢になると精巣にも腫瘍の発生が多くなります。精巣腫瘍は鳥類全般によくみられますが、特にセキセイインコには高率に発生がみられます。
はっきりした原因は不明ですが、慢性的な発情や夜間照明によるホルモン異常、加齢などが関与していると思われます。
症状
られませんが、女性ホルモンの影響で鼻(ろ
う膜)が茶色に変色するしたり過剰な発情兆
候がみられる場合があります。さらに腫瘍が
大きくなると、他の臓器を圧迫するようなり、
排便困難や呼吸困難がみられるようになり、
お腹がふくらんでいるのがわかるようになり
ます。
診断
骨や精巣が大きくなっていることで
診断します。他の病気との区別のた
めに消化管造影検査が必要な場合が
あります。
治療
完治には手術で摘出するしかありません
いので、投薬による内科療法がおこなわれ
ることがほとんどです。生活環境の改善と
発情抑制剤を中心に、各種抗腫瘍物質を使
用する免疫療法が行われます。腫瘍が良性
の場合には数年以上(当院最高3年)生存
可能な場合があります。
©みやぎ小鳥のクリニック
*本解説は、下記の参考文献および当院での実績を基に構成・編集したもので す。出典表記のない図、写真はすべて当院オリジナルです。
【参考文献】
・小嶋篤史著「コンパニオンバードの病気百科」(誠文堂新光社)
・海老沢和荘著「実践的な鳥の臨床」NJK2002-2007(ピージェイシー)
・Harrison-Lightfoot著「Clinical Avian Medicine VolumeⅠ-Ⅱ」
2015年5月21日 / ☆小鳥の病気
足底炎は主に指の関節部分に起こる皮膚炎で、足底炎が慢性化して潰瘍化、腫瘤化したものを特に趾瘤症と呼びます。
原因
片方の脚の異常による片側負重や肥満による体重増加によって足底の継続する負荷により、足の裏に炎症がおきたものです。止まり木が細すぎたり太すぎたり、えさ入れに止まったりすると足底に部分的な負重がかかって炎症が起こります。肥満やビタミンAの不足があると悪化します。
通常はゆっくりと進行して、細菌感染がおこると、患部がつぶれて出血したり骨膜炎をおこして、痛みのために握力が低下したり、脚を持ち上げるようになります。
症状
軽いうちは患部が赤くなるだけで自覚症状はありませんが、進行するにつれて徐々に痛みを示すようになります。患部は徐々に腫れて硬くなり、かさぶた状になります。細菌感染をおこすと可能して骨まで達することもあります。
治療
根本的な原因を改善するため、まず止まり木、床環境改善を行います。止まり木が2本の場合はそれぞれ太さが異なるものにするか、凹凸がある木の枝状のものに変更します。弾力のある伸縮テープを巻きつけて足裏への負荷を軽くすることも効果的です。
痛みの程度に合わせて消炎剤や鎮痛剤を外用薬か内服薬で使用します。細菌感染がある場合は抗菌剤を併用します。
治療は長期的に継続する必要があります。なかなか治らなくてもあきらめないで根気よく続けることが回復へ導きます。
©みやぎ小鳥のクリニック
*本解説は、下記の参考文献および当院での実績を基に構成・編集したもので す。出典表記のない図、写真はすべて当院オリジナルです。
【参考文献】
・小嶋篤史著「コンパニオンバードの病気百科」(誠文堂新光社)
・海老沢和荘著「実践的な鳥の臨床」NJK2002-2007(ピージェイシー)
・Harrison-Lightfoot著「Clinical Avian Medicine VolumeⅠ-Ⅱ」