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2020年12月23日 / ☆お知らせ, ☆小鳥の病気, ☆検査, ☆院長のブログ
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2015年9月10日 / ☆検査
一般的なX線検査(単純撮影)で診断が困難な場合、消化管造影検査を実施することがあります。
どんな検査なの?
液体の造影剤を飲ませて30分から2時間後にX線撮影し、消化管を明瞭化することで、他の臓器の状態を確認する検査です。
危険はないの?
少量の造影剤を飲ませてX線検査をするだけですので、身体への大きな負担はありません。造影剤はヒトでも使用されている安全なもので、短時間で糞と一緒に排泄されます。
なにがわかるの?
体の中に、「はれもの」や「できもの」ができている時に、その大きさや形が見えるようになり、診断の役に立ちます。主に腫瘍の時に効果を発揮します。肝臓の腫大、精巣腫瘍、卵巣腫瘍、卵管嚢胞、脾臓の腫大、腎臓腫瘍などが診断可能です。
©みやぎ小鳥のクリニック
*本解説は、下記の参考文献および当院での実績を基に構成・編集したもので す。出典表記のない図、写真はすべて当院オリジナルです。
【参考文献】
・小嶋篤史著「コンパニオンバードの病気百科」(誠文堂新光社)
・海老沢和荘著「実践的な鳥の臨床」NJK2002-2007(ピージェイシー)
・Harrison-Lightfoot著「Clinical Avian Medicine VolumeⅠ-Ⅱ」
2015年9月10日 / ☆検査
X線検査はヒトでも動物でも病気の診断には欠かせない検査のひとつです。
どんなしくみなの?
物質を透過する性質の放射線を身体に当てて、透過率の違いをコンピューター処理して画像として表現します。
検査の方法は?
鳥をイメージングプレートという板上の受信装置に乗せて上からX線撮影します。通常は横向きとあお向けの2方向の撮影をします。一般に撮影中の鳥はおとなしく、重度の呼吸困難などがなければ安全性の高い検査です。
放射線の害はないの?
1回のレントゲン撮影での被ばく量は0.1mSv以下です。私たちは日常の生活で年間約1.5mSvの自然放射線を浴びていて、0.1mSvは夏にマリンスポーツやゴルフを1週間プレイした位の線量です。計算上は、1度に150回のレントゲンを撮らなければ身体への影響はありません。
何がわかるの?
基本的にX線検査は、「シルエット」ですので、おおまかに言えば、内臓の「形」と「大きさ」がわかります。X線検査で診断できる病気には・・・甲状腺腫、心臓肥大、肝腫大、肺炎、気嚢炎、胃炎、卵巣腫瘍、精巣腫瘍、腎臓腫瘍、前胃拡張、鉛中毒、消化管内異物、骨折、変形性関節炎などなど・・・があります。
©みやぎ小鳥のクリニック
*本解説は、下記の参考文献および当院での実績を基に構成・編集したもので す。出典表記のない図、写真はすべて当院オリジナルです。
【参考文献】
・小嶋篤史著「コンパニオンバードの病気百科」(誠文堂新光社)
・海老沢和荘著「実践的な鳥の臨床」NJK2002-2007(ピージェイシー)
・Harrison-Lightfoot著「Clinical Avian Medicine VolumeⅠ-Ⅱ」
2015年9月10日 / ☆検査
人間はもとより犬や猫においても、医療の現場では診断のために血液検査は欠かせませんが、鳥でも病気によっては必須検査です。
どんな検査なの?
血液検査には、①計算盤と顕微鏡による血球計数検査、②血液を機械にかけて分析する血液化学検査、③顕微鏡で血球の状態を確認する血液塗抹検査があります。
検査の方法は?
首の静脈から血液を0.05~0.3mL取って、固まらないように抗凝固剤を混ぜます。
①血球計数検査:計算盤と血液塗抹(血液をスライドガラスに薄く塗って、
染めたもの)を顕微鏡で観察して各血球を数えます。
検査項目:PCV、総白血球数、リンパ球数、ヘテロフィル数、好酸球数
②血液化学検査:血液を専用の機械にかけて、血漿中の成分を分析します。
検査項目:TP, ALB, AST, BA(胆汁酸), CK, 血糖値, UA(尿酸),
Na, K, Ca, P, 他。
③血液塗抹検査:血液塗抹を顕微鏡で観察して、血球や核の大きさ、形、染色傾向、さらには病原体や腫瘍細胞の有無を観察します。
何がわかるの?
①血液計数検査 ⇨ 貧血、炎症・感染症、脱水、血液系腫瘍、など。
②血液化学検査 ⇨ 炎症、肝細胞障害、肝機能障害、腎不全、糖尿病、組織障
害、中毒、脱水の有無や栄養状態など。
③血液塗抹検査 ⇨ 貧血の種類、炎症・感染症、血液病原体、血液系腫瘍など。
以上3つの血液検査を組み合わせることで、さまざまな病気の診断が可能となります。
危険はないの?
重度の呼吸困難や進行した肝臓病がなければ安全性の高い検査です。
×重度の呼吸困難 ⇨ 保定(体を手で持つこと)や暴れた時に、呼吸不全を
おこして死亡する可能性があります。
×進行した肝臓病 ⇨ 針を刺したところからの出血が止まらず、失血死する
可能性が否定できません。
当院実績では、採血での死亡例は過去20年間でわずか2例です。これは
犬猫のレントゲン検査のリスクを下回っています。
©みやぎ小鳥のクリニック
*本解説は、下記の参考文献および当院での実績を基に構成・編集したもので す。出典表記のない図、写真はすべて当院オリジナルです。
【参考文献】
・小嶋篤史著「コンパニオンバードの病気百科」(誠文堂新光社)
・海老沢和荘著「実践的な鳥の臨床」NJK2002-2007(ピージェイシー)
・Harrison-Lightfoot著「Clinical Avian Medicine VolumeⅠ-Ⅱ」