X線検査(レントゲン撮影)
2015年9月10日 / ☆検査
X線検査はヒトでも動物でも病気の診断には欠かせない検査のひとつです。
どんなしくみなの?
物質を透過する性質の放射線を身体に当てて、透過率の違いをコンピューター処理して画像として表現します。
検査の方法は?
鳥をイメージングプレートという板上の受信装置に乗せて上からX線撮影します。通常は横向きとあお向けの2方向の撮影をします。一般に撮影中の鳥はおとなしく、重度の呼吸困難などがなければ安全性の高い検査です。
放射線の害はないの?
1回のレントゲン撮影での被ばく量は0.1mSv以下です。私たちは日常の生活で年間約1.5mSvの自然放射線を浴びていて、0.1mSvは夏にマリンスポーツやゴルフを1週間プレイした位の線量です。計算上は、1度に150回のレントゲンを撮らなければ身体への影響はありません。
何がわかるの?
基本的にX線検査は、「シルエット」ですので、おおまかに言えば、内臓の「形」と「大きさ」がわかります。X線検査で診断できる病気には・・・甲状腺腫、心臓肥大、肝腫大、肺炎、気嚢炎、胃炎、卵巣腫瘍、精巣腫瘍、腎臓腫瘍、前胃拡張、鉛中毒、消化管内異物、骨折、変形性関節炎などなど・・・があります。
©みやぎ小鳥のクリニック
*本解説は、下記の参考文献および当院での実績を基に構成・編集したもので す。出典表記のない図、写真はすべて当院オリジナルです。
【参考文献】
・小嶋篤史著「コンパニオンバードの病気百科」(誠文堂新光社)
・海老沢和荘著「実践的な鳥の臨床」NJK2002-2007(ピージェイシー)
・Harrison-Lightfoot著「Clinical Avian Medicine VolumeⅠ-Ⅱ」